4D販売管理システムを17.2から20.8 LTSへ移行し、コピーDBで互換性や設定を検証するイメージ
長年使用していた4D販売管理システムを、旧環境とバックアップを残しながら17.2から20.8 LTSへ移行しました。

株式会社オーダ工業様で使用している4Dの販売管理システムについて、4D 17.2から20.8 LTSへの移行を支援しました。

既存のDBを新しいバージョンで開こうとしても先へ進めず、そのままでは移行できない状態でした。そこで、本番で使っているDBのコピーを使い、互換性設定やServer/Clientの接続を順番に確認しました。

最終的に販売管理システムが起動し、現場で4D 20の利用を開始しています。その後の確認でも、不具合は報告されていません。旧17環境と移行前後のバックアップを残し、必要な修正はシステム作成者と連携して対応する運用になりました。

今回の対応概要

ご相談内容:既存の4D販売管理システムを17.2から20.8 LTSへ移行したいが、新しいバージョンで正常に開けない。

確認できた状況:移行検証では互換性に関する警告が表示され、DBを開こうとしても先へ進めない状態だった。

対応:本番DBのコピーで互換性設定を確認・変更し、コンバート、Server/Client接続、販売管理メニューの表示を確認。17/20双方のDBをバックアップ。

結果:現場で4D 20の利用を開始。確認時点では不具合の報告はなく、旧17環境も保存。今後の業務機能の確認や必要な修正は作成者が担当する運用へ。

Windowsの更新を見据え、既存の販売管理システムを移行

オーダ工業様では、Windows 11上で4D 17.2の販売管理システムを使用していました。

今後のWindows更新も見据えて4D 20系への移行を検討していましたが、新しいバージョンではエラーが発生し、正常に動作しない問題がありました。

今回、ITAが支援したのは、既存システムを新しい4D環境へ移行するための確認と作業です。顧客からの依頼により、システム作成者とも連携して進めました。

本番DBのコピーを使い、旧17環境を残して検証

販売管理システムには、日々の業務で使うデータと、その会社の業務に合わせたプログラムが含まれています。新しいバージョンで開けるかを確認するだけでも、元の環境への影響を考える必要があります。

そこで、移行検証では本番で使っていた17のDBフォルダ一式をコピーし、コピー側で設定変更と変換を進めました。

バックアップも取り、元の17環境を残したうえで、新しい環境でどこまで動作するかを確認しました。

最初から本番DBを直接20へ変換してしまうのではなく、コピーで試すことで、移行に伴う影響を抑えながら検証を進める方針です。

4D 17.2から20.8 LTSへの移行手順。旧環境のバックアップ、本番DBのコピー、互換性設定の確認、Server・Client接続確認までの流れ
本番DBを直接変更せず、旧環境を保存したうえでコピーDBを使って検証し、互換性設定とServer/Client接続を確認してから新環境へ移行しました。

コピーして開くだけでは進まず、互換性設定を確認

最初の検証では、オブジェクト記法の設定にチェックを入れない状態でコピーを作成し、4D 20で開きました。しかし、先へ進めず、販売管理システムを開けませんでした。

移行の過程では、オブジェクト記法の互換性オプションを有効にする必要があるという警告も確認していました。そこで、コピーしたDBの互換性設定を確認しました。

「オブジェクト記法」は、4Dのプログラム内でデータの項目を扱うための書き方です。4Dの公式資料でも、古い形式のDBを20へ移行する際には、この設定を有効にする必要があると説明されています。

今回の設定画面では、Unicodeモードは既に有効でした。一方、オブジェクト記法に関する設定は有効になっていませんでした。

2回目は、本番17のDBをコピーした検証用DBでオブジェクト記法を有効にし、その状態からコピーを作成して4D 20で開きました。

すると、先へ進めるようになり、コンバート後に販売管理システムが起動し、メニューが表示されました。

この検証では、設定変更前後で起動結果が変わったことを確認できています。ただし、以前に発生していたすべてのエラーの原因が、この設定だけだったとは断定していません。

Serverの状態とClientからの接続を分けて確認

今回の販売管理システムは、4D ServerとClientを使う構成です。そのため、DBを開けるようになっただけでは、普段の構成で利用できるかまでは分かりません。

接続の確認では、通信がServerへ届くかという点と、Clientが販売管理DBを開けるかという点を分けて調べました。

また、Server側の画面だけを見ても販売管理メニューが表示されず、画面に変化がないように見える場面がありました。そこで、Serverの管理画面とClient側の表示をそれぞれ確認しました。

最終的に、4D Server 20.8 LTSの起動状態を確認し、Clientから接続した際にServer側の接続ユーザー数が増えること、Client側で販売管理メニューが表示されることを確認できました。

現場で利用を開始し、必要な修正は作成者が担当

移行後は、現場で4D 20を実際に使い始めています。その後の確認でも、不具合は報告されていません。

ただし、ITAが移行時に確認した中心は、コンバート、Server/Clientの接続、販売管理メニューの表示です。登録、検索、帳票、印刷など、すべての業務機能をITA側で検証したという意味ではありません。

業務機能の確認と、利用中に不具合が見つかった場合の修正は、システム作成者が担当することになりました。

移行作業の後には、17と20双方のDBをバックアップしています。旧17環境も残し、新しい環境を現場で使いながら、必要な確認や修正を進められる運用にしました。

システムを作ることと、移行・運用を支えることは役割が異なる

会社独自の業務システムでは、その業務に詳しい作成者がいても、OSや実行環境の更新を含めた移行作業まで、同じ人だけで進められるとは限りません。

今回も、ITAが環境確認と移行を支援し、システム作成者が業務機能の確認や必要な修正を担当する形で進めました。

一人ですべてを解決することにこだわるよりも、誰が環境を整え、誰が業務の動きを確認し、問題が出たときに誰が直すのかを決めることが、継続して使うために大切です。

長く使っているシステムを更新するときは、新しいバージョンの購入だけでなく、旧環境の保存、バックアップ、検証方法、移行後の確認担当まで考えておくと、対応を進めやすくなります。

今回の対応内容

  • 既存の4D環境と、移行時に発生していた警告・エラーの確認
  • 旧環境のバックアップと、本番DBのコピーを使った移行検証
  • コピーDBのUnicode・オブジェクト記法に関する互換性設定の確認
  • コピー側でのオブジェクト記法の有効化と、4D 20.8 LTSへのコンバート
  • 4D Serverの起動状態とClient接続の確認
  • 販売管理メニューの表示確認
  • 17/20双方のDBバックアップと、旧17環境の保存
  • 作成者との業務確認・不具合修正の役割分担

分からない点を確認しながら、業務で使える状態を目指す

今回の対応では、設定項目の意味や起動状態を確認しながら、コピーでの検証、互換性設定、接続確認と、一つずつ作業を進めました。

すべての原因を解明したわけではありませんが、作成者と役割を分け、販売管理システムを現場で利用するところまで進められました。

株式会社ITAでは、最初から答えが分かる案件だけでなく、確認しながら進める必要のある相談にも、既存環境への影響を考えながら対応します。

分からない点は確認し、できる範囲を明確にし、顧客や作成者と連携する。今回もその積み重ねによって、業務で使える状態へつなげました。

業務システムの更新や移行を進められず、お困りの場合はご相談ください

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株式会社ITAでは、八王子市を中心とした中小企業向けに、PCやサーバー、ネットワーク、バックアップなどの環境確認と、業務システムの移行・運用に関する支援を行っています。システム作成者との役割分担も含め、まず現在の状況をご相談ください。

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